喫煙

2000/09/19


中学生の時の話です。

小学校時代は、皆良い子でしたが、中学に入った途端周りの友達は”タバコ”を吸う様になりました。
大人に憧れる背伸びのようなものでしょうか。
私は特にタバコを吸いたい訳けではないのですが、やはり、周りの目があります。
1人良い子ぶる訳には行きません。
みんなと行動を供にします。

わたしたちの喫煙は、夜、人気のない場所が多く、特に、お寺の墓場や学校の校舎の裏側など普通では絶対に行かない様な所でした。
やはり、”補導”されるのが怖くて人気の無い場所を選んでいたのでしょうか。

ある日、3人である寺の墓場の奥の方で墓石の前に座ってタバコをふかしていました。
この頃もお化けは怖かったのですが、秘密の行為、悪い遊び、みんなで ワイワイと言う感じだったので夜のお墓も平気でした。
何十分経ったでしょうか。
私の座っている後ろから、

「こらっ」

と大声で怒られました。
見ると、後ろの墓石の上から顔を出しているおじいさんがいました。
3人とも、タバコを放り出して山門の所まで逃げました。

「やぁー、ビックリした。」
「捕まらなくてよかったなぁ」
「でも、何で気が付かなかったんだろう。」
「.....。」

夜中の墓場。近くへ歩いてくれば足音で分かるはずです。
全員、急に怖くなってきました。

「そう言えばさぁ。白い着物を着ていたね」
「あれは、おばけか!」

周りが何となく怖い、見られている様な感じになったかと思うと

「こらっ」

またあの声です。
みんな蜘蛛の子を散らすように逃げました。

その時、1人の友人は、山門の屋根にのってこちらを見ている先ほどのおじいさんを見たと言います。
あんなにハッキリ見たのは初めてです。
あれは、絶対、幽霊だと思います。

それから私たちは、お寺での喫煙は止めました。
でも、場所を変えて喫煙行為は続きました。

夜の幼稚園で喫煙していた時も不思議な体験をしました。

その時の話は、また次回します。



<青年Aさん>