口裂け女

2000/07/28


20年位前になりますか、当時、私たちを震え上がらせた出来事が有りました。

”口裂け女”

1人で歩くのがとても怖かったのを今でもハッキリ覚えています。

私の場合は、直接それらしき者を見たので怖さも通常の100倍でした。

私は、東京都杉並区の荻窪に住んでいました。
阿佐ヶ谷との堺に近い場所で、近くに”日大○高”が有りました。
幹線道路以外は、住宅地が密集し車が1台通れるか通れないかの細い道が碁盤の目の様に入り組んでいました。
その道を、右に折れ、左に折れしながら家路へと向かうことになります。

ある日、10月の始め頃学校からの帰り道、いつのも道順で家路へと向かってました。
碁盤の目の様な細い道を右に曲がり、左に曲がりながら歩いて行くと少し先にT字路が有りました。
そこのT字路を曲がると家まで後少しです。

やっと、家に着くと思いながらその角を曲がると前方に人がいました。
こちらからは、背中を向けているその人は髪の長い女性でした。
まだ、時期的には暑いくらいだったのですが、薄いグレーのコートを着ています。

「あっ。出た。」

直ぐに、察知しました。
思わず立ち止まり、金縛りにあった様になってしまいました。
私に気づいたのか、その女性は徐々に顔をこちらに向けます。
耳には、マスクの白いゴムが掛かっています。
顔を向け、目が合うか合わないかの内に今来た道を全速力で駅の方に走っていました。

その女性が追いかけてくることは有りませんでした。
いたずらだったのでしょうか。
噂で聞く、口裂け女と全く同じ女性でした。
(但し、マスクをしていたので口が裂けているのは見えませんでした。)

唯一、私が体験した恐怖の思い出です。
少し、チビリました。

その後、学校でその話をし、度胸の有る友人を募ってその場所に行きましたが誰もいませんでした。


荻窪の男性