トンネルの上

2009/09/06


家には、3歳のオスの柴犬がいます。
僕が面倒をみるという条件で飼うことを了承してもらい
毎日の散歩が僕の日課です。

今年中学生になった僕は運動部に所属した関係で
犬の散歩は夜の9時過ぎになっています。
小学生の頃は明るい時間に散歩に行っていたのですが
夜の散歩は気味悪さの反面、夜の外出に少しわくわくしていました。

初日のことです。
いつも歩いている道なのですが犬の様子が違う場所が一箇所。
家から5分ぐらいのところなのですが、JR線のトンネルの
入り口のところを渡るように道が出来ているところがあります。
そこを渡ろうとすると尻つぼみの様な格好で先に行くことに抵抗するのです。
僕は、お構い無しにリードに力をいれ嫌がる犬を引っ張って行きます。
おかしいなと思ったのですがその後も散歩のたびに同じ動作をするので
次の日曜日昼間同じコースを取るとすんなり歩きます。
そのとき、注意深く周りを見渡していると、今まで気がつかなかったのですが
ガードレールの外側(下は線路)のトンネルの淵にお墓のような慰霊碑が立っていました。
家に帰って、両親に聞くと、

「ああ、あそこのトンネルは昭和の最初に作ったんだが難工事で多くの作業員がなくなったんだよね」
「とうさんが若い頃は、あそこの道は舗装されていなくて、ちょっとした心霊スポットだったんだ。」

と、最初から教えてくれよ!と思いましたがそれよりも散歩コースとしては使っていません。




<厨房 さん>