同意書

2002/09/25


何か重大事が起きる時、又、起きているときに関係する夢を見ます。

些細なことでは、夢の中でお金を拾う夢を見ると翌日、何かしらのまとまった お金が手にはいるとか、旧友と遊んでいる夢を見た翌日、十数年ぶりに 偶然、そいつと再開して飲み明かすなど些細なことです。
一度だけ、自分を立ち直らせた夢があります。

住宅購入を考えて色々な不動産屋に通っていた時です。
良い物件を紹介され、

「今しかない。もう、買いたいって言っている人がいる。  契約でなくて良いから同意書に印鑑を押すだけ...」

等のセールストークで”契約でなければ”と言う安易な考えで印鑑を押しました。
この物件は良い物件でしたが、何となく買ってはいけないと言う気持ちと 値段が高く、よくよく金勘定をすると返済が行き詰まる事が判明し”同意書”を 簡単に考えていたため、後日”この話は止めます”と言いに行きました。

「同意書ってのはねぇ。契約と同じなんだよねぇ。もうこちらも動いてるから駄目だね。」

と突っぱねられてしまいました。
悩みました。
本当に悩みました。
どうして良いか分からずそのまま契約するかと思っていました。

何日かした夜、夢を見ました。
魑魅魍魎がうごめく町に一人取り残され迷路の様な町を逃げ回るのですが角を曲がっても 後ろを振り返っても怪物達が襲ってきます。
怪物達は、ゾンビの様に動きが鈍いので逃げられるのですが、その代わり逃げ続けなくては なりません。
その町は町の回りを高い塀が取り囲んでいて迷路の様な道を逃げ続けると高い塀が 立ちふさがります。
壁の向こう側は普通の街が有ることが分かっています。
精も魂も尽き果て、怪物に食べられようかとも思いました。
その時何を思ったか、高い壁に向かって飛び込みました。
すると高い壁は粉々に砕け散って今までのどんよりとした暗黒の闇から光が燦々に 輝いた町にでられました。
その瞬間、目が覚め朝を迎えました。

この時の爽快感というのは言葉に表せません。
昨日までの悩みが嘘のようにすっきりていました。
その朝、公的な相談所に出かけこの様な場合の対処法を聞き不動産屋に乗り込み 同意書を回収し白紙に戻すことができました。
それまで何で悩んでいたのか疑問になるほどあっさりと解決してしまいました。

あの夢を見ていなかったらきっと今でも住宅ローン地獄に陥っていたと思います。
あとから聞いた話では、その物件、その土地は問題があり購入した人は非常に困ったようです。
夢が神懸かり的なものとは言いませんが人間の持つ第六感的な何か神秘的な能力が 備わっているのでしょうか。

※公的相談所での対応は、まずは、同意書を回収すること。 クーリングオフ制度と言うのがあるのでそのことを伝えること。 それでも駄目なときは内容証明で”契約破棄”を郵送すると言うものでした。 その不動産屋は、クーリングオフの事までは強気でしたが、内容証明で出しますと 告げるとすんなり”同意書”を返してくれました。


<Y,Nさん>