集合住宅

2000/09/16


今から16年くらい前、高2位の時の出来事です。 

集合住宅の1階に住んでいてました。
自分の部屋は玄関脇のエントランスホールに面した縦長四畳半の部屋でした。 
窓はホールに面したところにひとつだけありました。
ハンドルで開閉する嵌殺窓です。
部屋の中に虫除けの網が張ってあるタイプでした。 

9月の半ばくらいのこと、夜中の12時頃に三日くらい続けてホールの中を誰かがうろうろしていました。その誰かは、ある夜、自分の部屋の窓の前にじっとたったままでした。 
窓を開けるのが厭だったので其のまま少しの間見ていたら居なくななりました。
その後、本を読んでから二時ごろ寝ました。 

多分30分か一時間くらいたっていたと思います。
急に目が覚めて天井の方を見ると手(肘くらいまで)が出ていました。 
部屋の窓を見るとホールの明かりに映し出された人影もハッキリ見えていました。

其の手がいきなり激しく上下に動き出したとき髪の毛をつかまれ

”ぐいぐい”

と引っ張られました。
何故か自分の手で振り払う気がせず頭を左右に激しく振ってその手を振り払おうとしていました。 

其の後の記憶がなく目が覚めたときに夢かとも思ったのですが、髪の毛をつかまれていた感触と枕元に数本髪の毛が纏まった形で落ちていました。 
窓はどう考えても竹ひごくらい細いものしか通りません。

あれは何だったのか未だに解らず仕舞いです。
但し、妹が別の日に白い女の人を見た(勿論、兄である私に部屋の中です)と言ったきり詳しい話をしてくれなかったことも書いておきます。 

其の集合住宅の前は皮革製品工場だそうですが、変な噂はありませんでした。


< jun1さん>